リストラとアイムソーリー
米国企業では、会社の経営状態がおもわしくない場合に
社員をリストラする場合でも、
企業幹部は、絶対に「アイムソーリー」と口にしないそうだ。
「すまん」「申し訳ない」等の謝罪の言葉を言うと、
逆にその社員から、
有能な社員の不当解雇
として訴えられる危険性があるからだ。
企業幹部、上司、あるいは、人事担当者としては、
あくまでも、
君の 「解雇」は解雇するに値するだけの
正当な理由があるから行うのだ
という態度で最後まで押し通さなければならないのだ。
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米国企業におけるリストラは、大体、
以下の手順(プロセスを経て)で行われるという。
@朝の幹部会議でリストラの対象者が決定される。
A午前中に、リストラ対象者が上司に呼ばれる。
B上司は、本人がリストラの対象者として選ばれた理由を
リストラ対象者に説明する。
Cリストラ対象者は、
「自分がこれまで会社にいかに貢献してきたか」
を説明し、上司の述べたリストラ対象決定理由に反論する。
D上司は、この反論に対してさらに、
「リストラ対象にならなかった他の社員と比べ、
リストラ対象者が劣っていた点」
などについて、より詳細に説明する。
Eリストラ対象者は、最終的にはリストラに合意する。
その際に、退職条件(退職金など)も話し合われる。
Fリストラ対象者は、昼までに自分の持ち物を整理し、会社を去る。
このプロセスは非常にドライ(ビジネスライク)に
淡々と進行するという。
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日本のリストラの場合、リストラを告げる上司は
大抵それまで一緒に働いてきた同僚であることが多く、
上司の方としても、謝罪の言葉、感謝、ねぎらいの言葉の1つや2つ
を言わずにはいられないだろう。
「これまで、会社のためによく尽くしてくれた」
「私の力が及ばなかった」
「私としては、君を失うことはつらい」
リストラする方もされる方も、
涙を流しながら手を握りしめるといったシーンは、
テレビの特集番組ではおなじみだ。
だが、米国のように、頻繁に転職する社会では、
新しく転職してきた上司がリストラを告げることはざらにある。
リストラを告げる方にも、告げられる方にも、
相手に対する思い入れなど無い。
日本も既に、転職社会に突入してきている。
生涯一企業などと考えている新卒学生は皆無だ。
上司が、他の企業から転職してきたというケースも多い。
とてもさばさばとした、解雇シーンが、
これからの日本企業でも頻繁に見られるようになるだろう。
そしてその時に「アイムソーリー」は禁句だ。
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流音弥
2001年9月23日







