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サバイバーとしての8つの戦略

前回のコラムではテレビ番組「サバイバー2」の
ルール、概要について説明した。

サバイバル(survival)とは

 生き残ること。「―‐レース」 (「広辞苑 第五版より)

 異常な事態の下で、生き延びること
 また、そのための技術。「―-フーズ」(大辞林第二版より)

を指す。

確かに、このゲーム「サバイバー2」では、参加者は
オーストラリアのアウトバックという人里離れた大自然の中で、
サバイバル生活を体験することになる。

しかし、このゲームの意味する「サバイバル」とは、
生物学的に「生き残る」ということではなく、
ゲームの最終日まで

ゲームに勝ち残る
追放されない

ということを意味する。
一般的な「サバイバル」とは意味するものが違うのだ。

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「体力に優れている」
「サバイバル生活に役立つ知識が豊富」
「アウトドア生活の経験が豊富」

といった、
本来のサバイバル生活に不可欠な能力があれば、
確かに有利には違いないが、
ゲーム「サバイバー2」では、
絶対的な必要条件では無い。

サバイバル術に優れた者を、
途中まで残しておいて利用すればいいのだ。

そして必要が無くなった時点で追放する。

大自然という困難な環境において、
集団生活の中で「最後まで追放されなかった」ものが

優勝者となり、真の「サバイバー」として、
100万ドルという栄冠を手にすることになる。

ひもじい「サバイバル生活」は、
「サバイバー2」にとっては、
話を面白くする為のただの小道具に過ぎない。

「サバイバー2」で生き残るためには、
「最後まで追放されない」為の戦略が必要なのだ。

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では、「最後まで追放されない」戦略とは何か?

最も単純な戦略は、
全ての「投票免除」獲得ゲームに勝つことだ。

しかし、
全てのゲームに勝ち続けることは不可能である。

「投票免除」獲得ゲームでは

  運が良ければ勝てるかも。

という程度に考えておく方がいいだろう。
つまり、余り期待しすぎないことだ。

もちろん、体力・知力に自信がある人は
勝利の為に是非頑張るべきなのだが、
「運」ばかりはどうしようも無い。

そこで、第2の戦略が浮上する。

もし「投票免除」を獲得出来なくても、
投票(追放)されないように、

普段からチームの人間に対して良い印象を与えるように
細心の注意を払って接し、行動する。

言動にも気を付ける。
常に、チームのために率先して行動する。

その結果、

人間として魅力のある人
敵意を感じさせない人
役に立つ人、利用できる人
残しておいても害の無い人

とチームメートに思わせることが出来れば、
第2の戦略は成功だ。

一方、独りよがりで、
常にゲームに勝つことばかり考えていて、
集団生活になじめない者は、追放されやすい。

どんなに、体力・知力のある者でも
いつかはゲームで負ける。

この時を待ってましたとばかりに、
チームメートはこの「チームの和を乱す者」を
審議会で追放するのである。

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ここで面白いのは、同じチーム内でも「派閥」ができる点である。

仲の良い(振りをしている)数人で、グループを作り、
所属チームの他のグループの者に投票する
という「協定」を結ぶのだ。

そうすれば、ある程度の票数がまとまるので、
狙った相手を追放することができる。
そして、自分達はしばらくの間は
(残った者が自分達だけになるまでは)、
追放される危険が無くなるのだ。

もちろん、途中でグループ内で仲違いをしたり、
投票時に抜け駆けして、
事前に打ち合わせたターゲット以外に投票したりすると、
協定は崩壊することになる。

しかし、協定が崩壊すれば、
自分の立場を弱くするだけなので、
余程のことがない限り、この結束は固い。

一度、あるグループに入ると、
途中で他のグループに移ることは難しい。
イエス・キリストを裏切ったユダのように、
仲間を裏切るような者は、信用されないのだ。

入れてもらったとしても、真っ先に追放されるだろう。
つまり、グループこの時点で、
はぐれオオカミになってしまう。

従って、途中で崩壊しないような
固い結束のグループを作り、
それを最後まで維持する
ことが大切だ。

これが、第3の戦略だ。

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自分が最終的に生き残るためには、
将来敵となる者であっても、
途中までは手を組む。

この心理戦、どこかで見たことがあると思ったら、
案外と、身近にあった。

まさに、会社における出世競争そのものなのだ。

派閥を作り、敵対する派閥の者を蹴落とす。
気に入らない者、
将来自分にとって脅威となりそうな者
がいれば、あらゆる手段を使って早い内に失脚させる。

まだ、利用できる、危険性が少ないと判断すれば、
しばらくの間は泳がせておく。

そしてタイミングを見計らって追放するのだ。

追放された人は、その時点で、ゲームオーバーだ。

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さて、2チームが合流しても
2チームのメンバーの融和はなかなか進まない。

同じチーム内にいくつかグループが出来ていても、
それでも同じ釜の飯を食った「チームメート」の方が、
相手チームの者よりもまだ信頼できる。

このため、チーム合流後の投票免除では、
元の2チームがそれぞれ結束して、
元敵チームのメンバーに投票して追放しようとする。

グループ間の争いは一時休戦だ。

従って、
チーム合流時に、相手チームよりもメンバーが多い
チームの方が以後の戦いで有利となる。

合流時により多くのチームメートを残しておくためには、
合流までの「投票免除」獲得ゲームで
相手チームより1回でも多く勝つ必要がある。

最終的に敵となるであろうチームメートでも、
合流までの「投票免除」獲得ゲームで、
敵対するグループの枠を超えて、
チームが団結して敵チームと戦うのは
全て、チーム合流時に有利になる為なのだ。

そしてこれが、第4の戦略だ。

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もっとも、戦略と言っても、
ゲームでひたすら頑張るしかないのだが。。。

体力的な面で言えば、
「物資調達チャレンジ」ゲームで勝って、
食料を調達できれば、
体力を維持できるのでその後のゲームで有利に立てる。

魚や小動物を捕まえて食料とすることができれば、
タンパク質が補強できる。
釣り、狩り、料理が上手な者がチームにいれば、
相手チームより有利となることは間違いない。

また、それらのスキルに限らず、
サバイバルに役立つ技術を会得している者は重宝されるので、

余程性格に問題が無いかぎり、
ゲームの最後まで追放されずに済む可能性が高い。

自分がチームに対して貢献できることをアピールすること。

これが第5の戦略である。

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ラスト3に残った場合を考えてみよう。

ラスト3で行われる、最後の「投票免除」獲得ゲームでは、
勝った者が、次に追放する1名を選ぶことができる。
その意味では、

「投票権」獲得ゲームと言った方が適切だろう。

見事ゲームで勝った者は、

自分の嫌いな者、

または、
自分にとって脅威(体力・知力面で)になるライバル

を追放したくなるのが心情だ。

だが、早まってはいけない。

ラスト2では、陪審員7名の投票による多数決によって、
「真のサバイバー」にふさわしいと判定された者が、
優勝者となるのだ。

陪審員7名が
自分ともう1名を比較した時に、
明らかに自分に投票してくれる陪審員の方が多くなるような、
ラスト2の相手を残しておく必要がある。

つまり、ラスト3では、
陪審員の評価が高いと予想される方の人を追放する

のが戦略として好ましい。

単純に、自分の好き嫌いや
ライバル心、恐怖心だけで追放者を決めてはいけない。

また、人間的に素晴らしい、魅力のある人こそが、
ラスト2に残る資格がある

などと、思ってはいけない。
そのような人こそ、
決勝における最大のライバルとなりうるのだ。
おそらく、陪審員の評価も高いはず。

心を鬼にして、

陪審員による評価が自分よりも低い
と思われる方をラスト2に残す

これが、第6の戦略だ。

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ついに、ラスト2の決勝。

優勝者をどちらにするかは、
陪審員7名にゆだねられる。

それまでは、
自分のグループ、つまり味方と力を合わせて
生き残ってきたが、今回ばかりは孤立無援だ。

決勝までに

自分が投票して追放した相手、
裏切った相手、
負かした相手

が陪審員である。

例え元チームメートであっても、
どこかの時点で追放している。
陪審員達は全く恨みを感じていない
と言えば、それは嘘になるだろう。

陪審員達はどんな心境で優勝者を決定するのだろう。

「真のサバイバー」にふさわしい者、
100万ドルを獲得するにふさわしい者

この判定基準は、陪審員によって異なるはずだ。

 ◇サバイバルとしての技術面、
 ◇サバイバルとしての体力面、
 ◇集団生活者としての適性、
 ◇リーダーシップ、
 ◇勝ち上がってきた戦略のうまさ

など、様々な評価軸が存在する。

 ◇その人に対する
 ◇好き嫌いの感情
 ◇人間性評価

が影響することも十分考えられる。

良い印象を持たれている方が、当然有利に働くだろう。

結局、敵として、仲間として戦ってきた相手に対して
自分の能力・価値・人間性を
客観的に認めさせることができるかどうかで
優勝者となれるかどうかが決定するといっても良いだろう。

例え、敵を、仲間を追放することになっても、
その恨みを最小化するような巧みな人間関係を構築しておく

ラスト8名になった時から、
いや、ゲームが開始したときから確実に実行する。
それが、第7の戦略だ。

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ラスト8名に残った時点で、陪審員となる者は決定される。
従って、その時の8名において、
自分と同じチームのメンバーが多い方が
決勝における判定は有利となるかもしれない。

最終的に追放した仲間でも、
同じ釜の飯を食った「チームメート」の方が、
相手チームの者よりもまだ可能性が残っている。
心理的には、はるかに有利だ。

従って、チーム合流後、ラスト8名に減るまでは、
自分と同じチーム出身者の追放は少しでも阻止
しなければならない。

これが、第8の戦略だ。

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関連リンク集:

サバイバル生活ゲーム(サバイバー2)
サバイバーは詰めの甘さが命取り
日本版サバイバー

サバイバー2(米CBSテレビ)
http://www.cbs.com/primetime/survivor2/
毎回のエピソード(番組)の内容
参加者のプロフィール、
審議会で参加者が誰に投票したか?
など、サバイバー2のほとんどの情報を入手できる。

米CBSテレビ
http://www.cbs.com/
もう、サバイバー3(今度はアフリカなのだ)の結果を
掲載しているので、見ない方がよろし!
私は、間違ってこのページを見て
「サバイバー2」の優勝者を事前に知ってしまった(泣)

Australia's Outback
http://www.ne.jp/asahi/outback/buokaburra/

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流音弥
2001年11月4日

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