西塔流箸筆術奥義 誕生秘話
私は、子供の頃から鉛筆の握り方には自信がない。
これまで、いろいろな握り方を試してみたが、
どうしてもしっくり行く握り方に出会えなかったのだ。
小・中学生の頃は、
中指の第1関節と第2関節の間に
大きなペンダコができてしまって
鉛筆を握るのが痛くてしょうがなかった。
一般にペンダコが出来るのは、
文筆業や漫画家のような長時間ペンを持つ職業
が多いそうだが、
子供の頃、それほど文章を書いた記憶は無い。
余程、指に負担のかかるような握り方 をしていたのだろう。
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ところで、なぜか私は箸は正しく持つことができる。
正しい持ち方であるかどうかは何を基準に判断すればよいか
という問題もあるが、
一般的に正しい(良い)と言われている持ち方ができるのだ。
箸の正しい持ち方については、多少流派があるようだが、
私が親から教わり、
本や雑誌などでもよく目にする箸の持ち方は、
おおむね次のようになる。
1.まず、人指し指と親指で1本の箸を持つ。
2.さらにその下から中指(第1関節より先)で、
その箸を支える。
3.この時、人指し指と親指と中指の3本の指で
1本の箸を持つことになる。
4.人指し指と親指の間に残りの箸を差して、
薬指(第1関節より先)でそれを支える。
5.人指し指と親指と中指で支えている方の箸(第1の箸)は
自由に動く状態になり、
薬指で支えている方の箸(第2の箸)は
親指の根本で押さえているので
固定されて動かない状態となる。
もっとも、機能的に箸を使うことができるのであれば、
実用上は問題ないので、
この持ち方と微妙に違っても構わないと思う。
それに、実際、流派が細かく分かれていて
どれが箸のベストな持ち方だとは
一概には言い切れないからだ。
人によって、指の長さや筋肉のバランスも異なる。
当然、最適な持ち方も人によって個人差があるはずだ。
だが、少なくとも、
1.第1の箸が自由に動かせ、
2.第2の箸が固定されており、
3.自由に小さいおかずもつまむ事ができること。
4.やや柔らかいおかずなら切断することができること。
5.長時間持っていても疲れないこと。
以上の全てを満たす必要があるだろう。
皆さんは箸の正しい持ち方はできているだろうか?
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さて、鉛筆の正しい握り方だが、
先日、たまたま暇つぶしで雑誌を読んでいた時に、
驚くべき記事に遭遇した。
鉛筆の正しい握り方は、箸の正しい持ち方と相通じる
というのだ。
箸を良い持ち方で持った時に、
第2の箸を抜いた状態が、良い鉛筆の握り方
なのだそうだ。
早速、やってみた。
確かに持ちやすいし、書きやすいし、疲れにくい。
つまり、私は、自覚も無いままに、いつの間にか、
鉛筆の正しい握り方をマスターし、極めていたのだった。
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極楽座連載エッセイ「設計図」第44回テーマ
「西塔流箸筆術奥義 誕生秘話」
流音弥(2002年3月31日)より







