ゲノム・ゲノマー・ゲノメスト
今回は、
すご〜く、初歩的なことで当たり前のように使っているが、
意外と正確なことを知らない人が多いという、
「ゲノム」と「遺伝子」についてのお話。
本来ならば、この連載コラムが始まった時に
まず書いておかなければならなかったのだが、
ここらへんで、頭の整理をしておこう。
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【ゲノム】とは?
「ゲノム」の正確な定義は、
生命活動を行う上で必要な全ての遺伝子を持った、
1組の染色体のこと
人間は2セットの染色体を持っているので、
2ゲノムあることになる。
ゲノム情報とは、
1つの染色体を構成する約30億対の「塩基」の
配列(並び方)の情報のことである。
ということは1つの細胞には約60億の「塩基対」が存在し、
それらをつなぎ合わせた長さは約2m。
人間の細胞の数を約60兆個とすれば、
人間1人の中のDNAの総延長距離は、
120兆m=1200億km。
地球の赤道一周が、4万77kmだから、
人間1人のDNAの長さは、地球250万周もあることになる。
信じられない距離だ。
現在の地球の全人口は、
人口カウンターのあるホームページによると
61億4489万9900人。
おっと、こうして原稿を書いている内に、
また100人増えた。。。
まあ、61億人分のDNAの長さを計算する気にはなれないので、
ここまでにしておこう。
とにかく、螺旋状の塩基配列が
染色体の中にぎっしり折りたためられている。
その情報を全て解読するために、
全世界の研究機関と企業がやっきになって
競争を繰り広げている。
実際には、 スーパーコンピューター何百台、何千台も用意して
朝から晩まで、年中無休で計算させた結果、
塩基配列の殆どが解明されて来ている。
今後は、それらの塩基配列が
具体的に体の中でどんな働きをしているか
ということを 解明する方向に動き始めている。
塩基配列情報を知るだけなら、
ひたすら力仕事と単純作業を効率的に繰り返せば
いつかは終わる作業である。
バイオテクノロジーというより、
情報処理といった方が正しい。
「バイオインフォマティクス」とはよくぞ言ったものだ。
バイオテクノロジーの世界に
コンピュータによる情報処理の視点を持ち込んだ点では、
セレラ・ジェノミクス社の功績は大きい。
ところで、「ゲノム」の呼び名についてだが、
人間のゲノムのことを「ヒトゲノム」、
稲のゲノムのことを「イネゲノム」
ブタのゲノムのことを「ブタゲノム」
ハエのゲノムのことを「ハエゲノム」
イヌのゲノムのことを「イヌゲノム」
ネコのゲノムのことを「ネコゲノム」
・・・・・・・
というように言い出せばきりがない。
ちなみに、
欧米で「ヒト」の「ゲノム」のことを「ヒトゲノム」
などとは呼ばない。
「ヒト」はあくまでも日本語だから、
実際には
「ヒューマン・ゲノム(Human Genome)」
と言う。
新聞や雑誌、TVでは、
「ヒトゲノム」「ヒトゲノム」 と連呼しているが、
実際は世界共通語でもないので、
これは陥りやすい錯覚だ。
なぜ、「ヒューマンゲノム」と呼ばないのだろうか。。。
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米セレラ・ジェノミクス社
http://www.celera.com/
米国の民間企業。ヒトのDNAの全塩基配列の読み取りを完了
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http://www.ibiblio.org/lunarbin/worldpop
現在の世界人口がわかるカウンターがある。
見ているあいだに続々と人口が増えているところが見える。
ある意味で人口爆発への時限爆弾の時計のようで
とても 背筋が寒いサイト。
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極楽座連載エッセイ「設計図」第16回テーマ
「ゲノム・ゲノマー・ゲノメスト」
流音弥(2001年4月2日)より







