日本人の卵子売ります・買います
「日本人卵子売買バンク」
6月24日、朝日新聞の朝刊の1面に
衝撃的な見出しが掲載された。
不妊で悩む夫婦に第三者の卵子を斡旋する民間の卵子バンクが、
今春、韓国で設立され、
日本人ドナー(提供者)を募っているという。
韓国で生まれた卵子バンクの名前は、「DNAバンク」。
一見、公的な遺伝子バンク
(動植物の遺伝子情報を研究、蓄積する機関)
と間違えそうだが、
韓国の方は、れっきとした「卵子バンク」である。
名称として、「DNA」をもじったのは、
センスの良さが感じられる。
直接、「卵子バンク」とした場合、抵抗感を感じられるからだ。
「卵子バンク」とは、
卵子ドナー(提供者)から採卵し、
体外で、不妊夫婦の夫の精子と受精後、
妻または代理出産する女性の体内に移植する
一連の作業を行う機関である。
もちろん、その一部分のみを担当する場合もあるが、
通常は、全作業をトータルサービスとして提供するのが普通だ。
「DNAバンク」には、
すでに100人を越える韓国人女性が
卵子ドナー(提供者)として応募しているという。
実は私は、「卵子バンク」が韓国で設立できた事自体に、
一番驚いている。
韓国は、儒教の国で、
親子、上下関係、男女関係の厳しい国である。
そのような国で、「卵子バンク」が作られたということは、
韓国の習慣・文化が変わりつつあることを示している。
「卵子」を売買するなど、これまでなら、もってのほかで、
社会からパッシングを受けることは免れないからだ。
もちろん、韓国では、
センセーショナルな話題には なっているのだと思うが。。。
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今年の3月22日、韓国情報サイト「KoreaNAVI」で
「DNAバンク」に関する記事が掲載されていたので、
そこから記事を抜粋紹介する。
「DNAバンク」は1月から営業を開始。
不妊夫婦に対して、精子や卵子の提供者を紹介している。
2ヶ月余りで20組の夫婦に卵子提供者をあっ旋。
登録されている精子提供の申請者は200人、卵子は50人。
※ということは、それから、6月までの3ヶ月間で
卵子ドナーは50人増加していることになる。
また、卵子バンクだけでなく、
「精子バンク」機能も保持しているという。
従って、「卵子バンク」というよりも、
「DNAバンク」という名称の方が、
より実際の業務に即していると言える。
会社側は主に大学生から提供者を募っている。
(生殖力の高い卵子が必要な為、
20代の女性が卵子ドナーの対象として最適)
不妊夫婦からの申し込みを受けて、
その夫婦の外見や情緒、血液型を考慮して
適当な提供者を紹介する。
両者が面会を希望する場合は、コーディネートする。
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さて、韓国人ドナーだけでなく
日本人ドナー(提供者)を募っているのには、
大きな理由がある。
日本人の「卵子」は高く売買されるからだ。
一般的に、 より金額の高い商品売買の方が、
利幅も当然高くなるし、 効率も良い。
高級車販売や宝石などがそのいい例である。
では、なぜ日本人の「卵子」は高く売買されるか?
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1.日本における「卵子」売買規制
日本では、「卵子」の売買は禁止されているので、
自分では卵子を作れない女性が第三者の「卵子」を入手し、
夫の精子と受精させ妊娠するには、海外で入手するしかない。
米国へは、毎年100組を超える日本人夫婦が、
そのために渡航しているという。
日本人夫婦は、当然、自分の子供の「卵子」として、
日本人の「卵子」を求めてくる。
東洋系人種以外の「卵子」であれば、
生まれてくる子供の容姿から、
明らかにその夫婦の子供でないことは
すぐに分かってしまうからだ。
もちろん、他のアジアの国の「卵子」を使う場合もあるが、
心情的に、同じ「日本人」の「卵子」を求める気持ちは
やはり強く、
「日本人は日本人の卵子の為なら高額でも払ってくれる」
という。
※法律で明確に禁止されているというより、
産婦人科学会等のガイドラインにおいて禁止されているため
実質的に禁止されている状態である。
もし、それを破れば、学会除名、すなわち破門となり、
以後の、医療活動にも大きな支障が出てくる為、
基本的に、医師はやりたがらない。
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2.日本人の卵子を求める日本人以外の存在
日本人の卵子の需要は日本人だけではない。
シンガポールやその他のアジアでも、
子供の出来ない夫婦からは人気がある。
日本人は
・勤勉
・賢い
というイメージがあり、
「卵子」を買う余裕のある裕福な家庭としては、
日本人の血を引く子供は、
跡継ぎとして、望ましい性質を持っているとされている。
また、日本人女性の
・女性は奥ゆかしい(控えめ)
・美しい
というイメージも影響しているようだ。
日本人としては、ちょっと大げさじゃないか?
と思える程、前近代的な誤解(偏見?)であるが、
実際に、これらの理由で多額の売買が成立している。
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これまで、主に米国で日本人の「卵子」売買が行われてきたが、
今回、韓国で「卵子」ビジネスを立ち上げるメリットはいくつかある。
(1)ドナーの渡航費が米国の半分以下で済むため、
負担するバンク側の経費が節約できる。
(現在の米国における「日本人の卵子」のドナーの多くは、
在米の日本人留学生がお金の工面の為に
ドナーになる場合が多い。
わざわざ、日本から呼び寄せる例はまだ少ない。)
(2)また、コストの節約によって、
不妊夫婦の支払う額も米国より抑えられ、
価格競争の点で有利である。
(3)近年、日本人の海外旅行先として、
韓国が身近な存在になってきている為、
心理的抵抗が少なく、応募しやすい。
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韓国では、卵子や精子の売買・斡旋を規制する法律は無い。
韓国医師会は、4月に
医師が関与する事を禁じる倫理指針案を発表したが
韓国内でも意見が分かれ策定のめどが立ってないという。
その間隙をついたのが、今回の「DNAバンク」の設立である。
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日本国内では、昨年12月に厚生省諮問機関の
「生殖補助医療技術に関する専門委員会」が
他人からの卵子提供を無償に限って認める
方針を打ち出し、最終報告書をまとめた。
今後3年間での法制度などの条件整備の為、
法務省などとの協議に入った。
(以下、2000年12月27日朝日新聞より抜粋)
報告書によると、
1.提供精子などを使う生殖医療は、
国が指定した医療施設に限定。
2.不妊のため子どもを持てない法律上の夫婦に限り、
第三者から提供された精子や卵子を使った
体外受精や受精卵の移植ができる。
3.精子や卵子の提供は、匿名で無償の第三者が原則。
提供者がいない場合は、
特例として兄弟姉妹などの近親者でも、
公的機関の事前審査のうえで認める。
4.生まれた子どもが、
遺伝上の親を知る権利(出自を知る権利)は制限され、
個人が特定できない範囲で、
提供者が認めた部分しか知ることができない。
5.生殖医療を使って産んだ女性を母、同意した夫を父とする
内容を法律に明記する。
6.他人に子どもを産んでもらう代理母や、
営利目的のあっせんを禁止し、
刑事罰を伴う法規制の導入も求めている。
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私の意見:
「他人からの卵子提供を無償に限って認める」 とのことだが、
無償で痛い思いまでして、
他人の為に卵子を提供する人がどれだけいるのだろうか?
献血のように簡単に済ませられる作業ではない。
結局、「卵子」不足で、米国や韓国に渡航する例は
今後も増えていくだろう。
「卵子」取り出しの苦痛に対する補償(報酬)としても、
ある程度の対価を支払う必要はあると思う。
もちろん、「卵子」を人身売買的に斡旋する
犯罪組織が出現してくる可能性は十分ある。
「借金返せないのなら、卵子売れ!」 というような感じで。。。
しかし、それは当局の監視体制をきっちり敷けば
ある程度、防げるはずである。
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「DNAバンク」の今後の予定:
1.日本語ホームページの立ち上げ
2.日本の雑誌への広告
3.日本語スタッフの雇用
4.卵子提供者へは約2週間の韓国旅行プレゼント とある。
韓国「卵子」提供の旅、いかがですか〜?
参加者には、もれなく○○万円プレゼント致しま〜す。
などとは、まさか書かないだろう。
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DNA-BANK(韓国)の日本語サイト
http://www.ransibank.com/
KOREANAVI 韓国情報サイト
http://www.koreanavi.com/
米国で最大手の代理母・卵子バンク「CSP」(ロサンゼルス)
http://www.creatingfamilies.com/
2002年から、日本在住の医師の協力を得て
日本人の卵子提供者を募る。
提供者は約60万〜120万円の報酬に加え、
渡航費と滞在費も支給される。
インターナショナル・ファーティリティ・センター(IFC)
http://www.intronia.com/index.html
不妊に悩む日本在住の夫婦にアメリカでの治療を提供。
日本であらゆる手をつくしても子供に恵まれなかった夫婦に、
「卵子提供」または「代理出産」という
ふたつの新しい選択肢を提案。
日本国内での準備からアメリカでの治療までの
トータル・ケアサービスを提供する。
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極楽座連載エッセイ「設計図」第23回テーマ
「日本人の卵子売ります・買います」
流音弥(2001年6月26日)より







