クローン人間の作り方
週末に、アーノルド・シュワルツネッガー主演の
「The 6th day」をビデオで見た。
お正月映画を今頃見るなんてと思われるだろうが、
私は、映画を映画館で見ることは少ない。
周りに人がいると、人の発する声や物音・振動の為、
映画に集中できないからだ。
大きなスクリーンで大迫力サウンドを楽しめない
自分の性格は悲しいが、
いつか、自分の家にAVルームを作って
心おきなく映画を楽しめる事を夢見ている。
なお、AVルームとは
Adult Video Room のことではない。
あくまでも、Audio Visual Room のことである。
ほんと、神に誓って。。。
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さて、「シックス デイ」のあらすじを簡単に説明しよう。
まだ、見ていない方は、
今すぐ、ビデオレンタルショップに行って借りて見るか、
見るまでは、今回のエッセイはおあずけだ。
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物語の舞台は、今からそう遠くない未来。
高度に発達したバイオテクノロジーは、
人間のクローンを生み出せるほどまでになった。
自由に人間を複製できることに恐怖を感じた人類は、
人間のクローンを禁止する法律「6D法」を制定した。
しかし、 ある企業が極秘に
人間のクローン技術の開発を進めていた。
ある日、その企業のトップの暗殺事件に
運良く巻き込まれずに済んだ主人公は、
一緒に死んだと間違われ、隠蔽工作によって、
自分のクローンをその企業に勝手に作られてしまう。
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さて、今回の映画の注目すべき点の1つは、
クローン人間の作り方である。
これまで、SF映画に出てくるクローン人間と言えば、
対象となる体細胞の核を受精卵の核と置き換えた後、
それを何らかの成長促進剤を用いて
一気に成長させる方法が通常用いられていた。
しかし、シックスデイでは、
これまでに無い斬新なアイデアを採用している。
DNAを持たない「素体」と呼ばれる人間の形をした「入れ物」、
おそらくは、
DNAが無い点以外は、
生体組成は人間に限りなく近い有機体。
それをあらかじめ大量に作って(育てて)おき、
クローンが必要になった時、
その「素体」にクローン対象となる人間のDNAを流し込む。
半日もたたないうちに、「素体」は 外見上、全くの「人間」
(もしかしたら生体の中身も「人間」と同じ) に変化する。
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ところで、この方法、
受精卵から一気に成体に成長させる場合に比べて、
案外と現実的な方法かもしれない。
急激に成長させるということは、
急激に老化させることと同意である。
もし、クローン人間を何らかの目的で利用するのであれば、
成体になった時点で、
その成長スピードを通常の成長(老化)スピードまで
落とす必要がある。
そうしなければ、あっという間に年をとり死んでしまう。
それでは、クローン人間を作った意味がない。
そもそも、
人間の成長(老化)スピードをコントロールできる技術を
獲得しているのであれば、
人類は、寿命をコントロールできる訳で、
不老長寿の技術を手に入れていると言える。
それ程まで、高度な技術なのである。
もっとも、不老長寿だからと言って、不死では無いから、
クローン人間の必要性が無くなったわけではないが。。。。
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一方、あらかじめ、入れ物を用意しておいて
そこにDNAを流し込む方法の本質は、
「成長」というよりも形質の「変化」である。
「変化」というものには、状態が不変となる点があり、
それは安定点でもある。
終わりではない。
進もうという反応と、
元に戻ろうという反応が釣り合った均衡点を
人為的にコントロールして設定してやれば良い。
現在の化学プロセスの制御技術がもう少し進歩すれば
十分可能な技術であるように思える。
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そうそう、大事な事を思い出した。
クローン人間と言えるかどうかわからないが、
「鈴木光司」のホラー小説「らせん」。
幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、
残された息子の髪の毛の細胞から核を取り出し、
「貞子」の受精卵の核と交換し、
(貞子は、なんと、雌雄を両方兼ね備えており、
一人で自分の卵子と精子を受精させることができるのだ!)
再び「貞子」の子宮に戻した。
胎児はほぼ1週間で成長し出産に至り、
出産後の1週間で死んだ時点の年齢まで成長し、
その後は普通の成長速度となる。
しかも、死んだ時点までの記憶を持っている。
クローンというより、本人そのものだ。
なんて便利で理想的なクローン技術だろう。
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<プチコラム>
もう一つ、「シックスデイ」でなるほどと思ったのは、
何回目(世代)のクローンか判別できるように、
目の下のまぶたの内側に、
その回数の数だけマークがつけられている。
素体が「人間」になる際に自動的に記録されるようだ。
クローン人間であるかどうかだけでなく
何回目のクローンであるかを識別しようという発想は、
実に実験科学(実験生物学)的発想である。
万が一、将来、クローン人間が作られるようなことがあったら、
クローン人間と、「オリジナルの人間」をどう識別するのだろう?
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クローン
http://www.kenkounavi.net/site/clone.htm
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極楽座連載エッセイ「設計図」第25回テーマ
「クローン人間の作り方」
流音弥(2001年7月9日)より







