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雨憎し、されど嬉しき、骨休め

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怪人骨折男の最大の弱点は雨である。

雨で濡れた路面を松葉杖で歩けば、転倒の危険がある。
駅構内のタイルの床や階段も、雨の日は滑りやすく危険だ。
私の利用する路線で、下りのエスカレーターが無い駅がある。

もし、転倒すれば、
骨折箇所を再び骨折する可能性もあるし、
普段より動きが鈍くなり防衛動作が出来ない為、
別の箇所を痛めたり、骨折する可能性もある。

最悪の場合は、頭を打って、意識重体、死に至る事もある。

もし、階段から滑って転げ落ちたら、
蒲田行進曲の「階段落ち」のごとく
銀ちゃ〜ん(泣)」と階段を這い上がっていくのも
それはそれで面白いが、
余りの激しい痛みと苦痛とショックに
体を張ったギャグを飛ばす精神的余裕は
おそらく残っていないだろう。

1日でも早い社会復帰を目指す怪人骨折男としては、
何としても、転倒だけは避けなければならないのだ。

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さて、

雨の日の転倒を避けるための一番確実な方法は、

雨の日は外出しないことだ。

これならば、雨で滑ることはあり得ない。

だが、どうしても外出しなければならない場合どうするか?

まず、どうしても外出しなければならない場合とは
どんな場合か考えてみよう。

例えば、

1.会社の仕事かプロジェクトで、
  自分しか対応出来ず、
  日程もずらすことができない場合

2.家族や親類、親友、恋人に不幸があった場合

3.手形の振り込みや借金の支払いで、
   どうしても、その日に入金しなければならない。

4.その日は、自分が熱烈なファンの外国人音楽家のライブで、
  この機会を逃したら、
  二度とその人のチケットはとれないと予想される場合

5.その日は、自分の裁判の日で、
  たかが、雨程度では延期できない場合

などだろう。

なお、食料調達の場合は、
自宅に保存食が無い場合に限られ、
いざとなれば、ピザや出前を頼むこともできるので、
どうしても外出しなければならないという理由にはならない。

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一般化すると、以下の条件を全て満たす場合である。

1. 自己能力依存性:
   他人に頼めない内容であるため、
   自分で対応するしかない場合

2.他者不在性:
  他人に頼みたくても、頼めるような相手がいない場合
  −相手が信頼できない場合
  −そもそも相手がいない場合

3.場所依存性:
  その場所に行かなければ解決しない場合

4.先方都合性:
  先方の都合でこちらに来ることが出来ない場合

5.日程依存性:
  その日でなければならない、
  日程の延期することが出来ない場合

6.時間依存性(緊急性):
  すぐに、どうしてもそこへ行かなければならないという
  緊急性がある場合

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転倒と言えば、

先日、2度目の診察を受けに病院に行った際、
病院内であやうく転倒しそうになった。

「ズルッ!」
「うわっ!」
なんとか転倒はまぬがれたが、
なんと、怪我をした方の足に思いっきり力を入れてしまった。

倒れないように瞬間的にバランスをとる為には、
全身に力を入れなければならない。
怪我をした方の足にも思わず力を入れてしまったのは、
防衛本能からすればやむを得なかった。
だが、足に力を入れた結果、
足首、足先をややひねった状態になり、
右足に激痛が走った。

すぐに椅子に腰掛け、足をマッサージしたが、
痛みはすぐに収まったが、なんとなく変な違和感が残った。

しまった〜。
今ので、骨折の箇所が離れたかな〜。

運良く、 その日のその後の診察で
悪化していないことが確認されたが、
それにしても冷や汗ものである。

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今回の転倒未遂(?)のそもそもの原因は、トイレだ。

4時間近くという、余りの待ち時間の長さに、
さすがにトイレに何度か行きたくなった。

トイレの床はタイルで、しかも濡れているので、
転倒しないように注意深く松葉杖で歩いた。

なお、トイレの床面をぬらしている「水状の物体」は、
トイレを掃除した際に用いた水の残留物なのか、
それとも、
男性患者によってまき散らされた小便であるかは、
ここでは、考えないことにする。
恐いから。。。

トイレを出て、廊下を歩き出そうとした瞬間、
それは起きた。

「ズルッ!」
「うわっ!」

杖先は滑り止め用のゴムが付いていたが、
水分が付いていれば効果は落ちるらしい。

しかも、それは、ぬるぬるしたトイレの床の水。
加えて、病院の床はツルツルのタイルなのだ。

滑るための条件は整っている。
まさに、どうか滑って下さいというようなものだ。

もし、患者が病院の床で滑って転倒して怪我をしたら、
病院は、転倒防止の義務を怠ったとして、
裁判になれば負ける可能性が高い
ということが分からないのだろうか?

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病院内での転倒防止に関する提言:

1.床は滑りやすいタイルではなく、カーペットにする。
  現在、タイル床が多いのは、
  タイル床の方がメンテナンスが楽で、
  コスト的にも安いからである。

2.トイレの床面に水分が残らないような方法を考える。
  タイルというのは、トイレ清掃上やむを得ないが、
  床面に水分が残っていれば、
  廊下に出たときの転倒の原因になるし、
  それ以前に、トイレの中での転倒の原因にもなる。

コスト節約も分かるが、
患者が転倒して怪我することに対する慰謝料、
そして、医療機関として、
患者のの安全に対する心配りの必要性
を考えれば、
床の材質に対するコスト一辺倒の考え方は改めるべきだろう。

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昨日に続いて、今日も雨だ。

「晴耕雨読」とはよくぞ言ったものだが、
今の私がまさしくそれに近い。

雨の日は外出すると転倒する危険があるので、外出しない。
そう、決めている。

だから、雨の日は会社は休みだ。

私がいないことで、
どれだけ仕事が滞っているかは不安だが、

会社の部下からそれほど連絡が来ないのは、
2,3日、私がいなくてもやっていけるということか?

これはまさに、
上司が長期休暇をとる場合に感じるジレンマだ。

私は会社にとってその程度の存在なのか?

まあいい、それならこちらも、
会社のこと、仕事のことなど気にせず、
怪我が完治するまでのんびり行こうじゃないか。

有給もたっぷり残っていることだし。

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流音弥
2002年3月27日

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