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3) 狂牛病の基礎知識

狂牛病

正式名は牛海綿状脳症
BSE:Bovine Spongiform Encephalopathy)。

牛の脳に無数の空胞(小さな穴)が生じ、
脳がスポンジ状(海面状)になり、
運動神経に障害が起き、死に至る病気。

これにかかった牛は歩行困難のほか、
ぐるぐる旋回したり、
突然奇声を上げるなどの行動異常を起こし、
最終的に死に至るという。

潜伏期間が2〜8年と長い為、すぐには発見されにくい。
1986年に英国で最初に発見され、
その後フランス、アイルランド、スイス、ポルトガル、
スペイン、ドイツ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグなど
欧州各国でも報告されている。

原因が特殊なタンパク質である「プリオン」
(タンパク質性感染粒子)
であることが突き止められている。

英国やフランスでは、
プリオンで汚染された食肉を通じて感染したとみられる、
致死性痴ほう症の
新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)患者が
次々と見つかり、大きな社会問題となっている。

なお、「狂牛病」の呼び名は
英国の農民がつけた俗称、「mad cow disease」を
日本語訳したものだ。

狂犬病の名にちなんで、また、その怖さを強調するめに
日本のマスコミが広めたものと思われる。

「狂犬病」のように
「狂う」「凶暴」「攻撃的」というイメージが強いが、
実際はこのような例は稀で
むしろ不安げな様子を示す場合の方が多いという。

参考:狂牛病(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/minijiten/12960323.htm

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クロイツフェルト・ヤコブ病
CJD:Creutzfeldt-jakob disease)

クロイツフェルト・ヤコブ病は
人間の脳組織がスポンジ状になる病気で、
アルツハイマー病と似た症状が見られる。
日本でも、老人性痴呆症と診断されていたが
クロイツフェルト・ヤコブ病と判明したケースもある。

クロイツフェルト・ヤコブ病は、
1920年にクロイツフェルト、
1921年にヤコブがそれぞれ独自に症例を報告したことから、
この名がついた。

2000年11月末までに、
イギリスで80人、フランスで2人の死者を出している。
である 「プリオン」によって
人間に起こるとされている。

1996年にイギリスにて、
狂牛病とクロイツフェルト・ヤコブ病との間に関連がある
ことが突き止められた。

クロイツフェルト・ヤコブ病には、
遺伝子の突然変異などが原因とされる散発性家族性CJDと、
プリオン」と呼ばれる病原体
(狂牛病の原因物質とされる特殊なタンパク質)に
汚染された牛肉を食べることで
感染するとみられる新型CJDがある。

散発性CJD、家族性CJDは発症率が100万人に1人とされ、
国内でも年間約100人が発症している。
中年以降に発症するという特徴がある。

一方、新型CJDは、感染性プリオンという蛋白質の一種が、
脳内で増殖して脳細胞の萎縮などを招き、
視力障害、精神障害、運動機能障害などの
器質性痴呆症状を引き起し、
ついには全く体が動かず、発症から1〜2年で死に至る。
こちらは、通常のCJDとは全く違う臨床経過や脳波を示し、
若年者に発症するのが特徴だ。

CJDは、有効な治療法はまだなく、対症療法が主体になる。
潜伏期間が長く 、死亡率も高い。

また、新型CJDは輸血を通じて感染することが
動物実験で確かめられているが、
血液がプリオンに汚染されているかどうかも、
現在の検査技術では確認できない。

狂牛病の牛の肉から人に感染する可能性があり、
世界各国が英国産牛肉を輸入禁止にしたことが、
大きな国際問題に発展した。

参考:クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD) (読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/minijiten/13991201.htm

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プリオン

プリオンは遺伝情報を担うDNAを持たないたんぱく質で、
ウイルスなどと全く異なる種類の病原体。

BSEやCJDの伝達性因子であり、
熱や酸に非常に強く、
普通の滅菌法では、病原性を不活性化できないことから、
通常のウイルスと異なっているとされ、本体は不明だった。

1982年に米国カリフォルニア大学の
スタン・プルシナー(Stanley Prusiner)教授
が「プリオン」を発見した。

教授には、1997年にノーベル生理学医学賞が贈られた。

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狂牛病感染の危険度

高度感染性 脳、せき髄、目
中度感染性 回腸、リンパ節、近位結腸、ひ臓、へんとう、硬膜、松果体、胎盤、脳せき髄液、下垂体、副腎
低度感染性 遠位結腸、鼻粘膜、末しょう神経、骨髄、肝臓、肺、すい臓、胸腺
感染性なし 心臓、腎臓、乳腺、牛乳、卵巣、唾液、唾液腺、精のう、血清、骨格筋、こう丸、甲状腺、子宮、胎児組織、胆汁、骨、軟骨組織、結合組織、毛、皮膚

                     (EU医薬品審査庁による分類)

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狂牛病リンク集(健康ナビより)
http://www.kenkounavi.net/site/bse.htm


人獣共通感染症(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/minijiten/20010911ip01.htm

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流音弥
初稿:2001年9月13日
追加:2001年10月4日

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