新聞人間撃退法
「新聞人間」の続き。
そこで、私が実践している対処法を紹介する。
常に、薄目の雑誌を持ち歩くのだ。
日経ビジネスあたりがちょうどいい。
150ページ前後と薄く、丸めて持つこともできる。
毎週、発行されるので、
主に隣の人が新聞を読んでいる時に読むようにすれば、
5日間の通勤時間で読み切るにはちょうど良い分量だ。
仕事に役立つ記事も豊富で、一石二鳥だ。
さて、日経ビジネスなどの週刊誌を一杯に広げると
42センチ前後となる。
これを両手で支えるとすると、
はみ出る手の部分8センチを加味すると
最大58センチの幅占有となる。
新聞を片面まるまる広げて
領空侵犯してくる侵略者に対する迎撃兵器としては
十分効果を発揮する。
さて、この「兵器」の使用用途及び使用手順を説明しよう。
1.準備段階:
常に、通勤カバンの中に配備しておく。
また、いつでも迎撃体制に移れるように
取り出しやすい位置に格納しておく必要がある。
2.使用段階:
1)電車で座っている時に、
隣の席に新たに座った人が
カバンから新聞を取り出そうとした場合、
あるいは、
座る際に既に手に新聞を手にしていた場合
これを目視で確認した時点で、
速やかに、迎撃体制に移らなけれいけない。
カバンの中から週刊誌を取り出し、
手に持って、いつでも開けるように準備する。
このタイミングが遅れると、
こちらがやや不利な体勢になるので、
決して、遅れてはならない。
2)隣の人が新聞を広げる。
この瞬間、あるいはそれよりも一瞬先に、
自分の領空幅である40センチ一杯まで
週刊誌を広げて自分用の空間を確保する。
いったん、占拠された空間を取り戻すのは困難を極める。
自分の領空幅まで押し返して、
力ずくで領空奪還することもできるが、
そのあとに、肉弾戦に突入する場合も予想される。
肉弾戦に自信のある方はいいが、
筋力に自信の無い方には、不利な戦いとなる。
その為にも、相手の機先を制して、
自分の領空を確保することが大事なのだ。
さすがに、気が狂った人間で無い限り、
こちらが確保した状態の空間に対して
領空侵犯を試みたりはしない。
3)持久戦にもつれ込んだ場合。
さて、こちらが先に空間を確保した場合、
隣の人も新聞を広げようとして、
腕あるいは手が接触するかも知れない。
大抵のまともな感覚の持ち主であれば、
腕や手を引っ込める。
まともな感覚を持たない人間であれば、
腕や手が接触しても引っ込めようとせず、
そのまま、最後(自分が降りる駅)まで
その体勢を貫こうとする。
自分が、他人との肉体的接触を極度に嫌う場合は、
こちらが退くしかない。
しかし、それ以上にこの領空侵犯に怒りを感じる場合は、
嫌悪感に我慢してでも、それに対抗して
最後までのその体勢を保持するしかないのだ。
貧乏ゆすりなどの振動兵器を併用するのも効果的だ。
新聞は文字のサイズが小さいため、
読む人間は揺れることを嫌うからだ。
いずれにせよ、相手は、自分の領空を侵犯しているのだ。
これらの行為に対して、気後れする必要は無い。
当然の権利なのだ。
なお、最悪な場合は、全面戦争になる場合もある。
その場合に備えて、全身の筋肉を鍛え、
できれば、護身術の一つや二つを身につけておこう。
もっとも、最悪な事態に陥る確率は非常に小さいし、
相手を見て、
こちらの戦略を臨機応変に変えることも重要だ。
全面戦争になった際に、確実に一方的にこちらが負ける
ことがわかっている場合は、最初から諦めた方が賢明だ。
見るからに、
暴力団やチンピラ、プロレスラー、格闘技選手など
体力的、組織的に不利である場合は、
悲しいかな逃げるが勝ちである。
おっと、忘れていた。
これらの種類の人間は、時間的に
毎朝の通勤電車で鉢合わせする確率は低く、
そもそも、新聞を電車の中で読む確率も低い。
通常、ターゲットとなるのは、会社員か団体職員である。
これらの人間は、組織内での評価が下がることを恐れるため
全面戦争にもつれこまさせるような、
馬鹿なマネはしないものである。
だから、安心して、
今回紹介した新聞迎撃大作戦を是非実行して頂きたい。
失礼な領空侵犯を迎撃して、
自己の尊厳を勝ち取ってもらいたいものである。
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怪談日記(2002年3月10日)
「電車でいやなこと・・・パート8の続き」より
流音弥
2002年9月26日







